下関酒造,ひれ酒,ふぐ,日本酒,ふぐひれ

1988年。ふくの本場・下関に「商品化したひれ酒」が無いのは遺憾である!と
当時の税務署長から一喝され商品化するに至ったと言われています。
その頃、下関の隣の地区にて、ひれ酒が販売されていたのですが
焼きひれが入っていないひれ酒でした。

「下関の酒造メーカーなのだから、本物のひれ酒を商品化しろ」と
先代の社長命令が発令され、製造部員が早速ひれ酒の調査を開始しました。

ところが、日本酒の中に「焼きひれ」を入れた商品がありません。
他社はエキス分を入れたリキュールであり、焼きひれは入っていないのです。

「本物のひれ酒とは、下関の料亭で味わえるひれ酒を商品化したものだ」
「本場のひれ酒として恥ずかしくない商品を開発しなさい」と、再び社長命令が下り
特命を受けた常務(現社長)が、山口県工業技術センター(当時)に相談にいくことに。。。

「そりゃぁ、無理よ」と一蹴されます。
「鰭にはゼラチンが含まれるから、酒に入れると混濁を起こし長期間の品質維持は難しい」
と言うのが常識と諭される。
確かに料亭では、天日干しした鰭をじっくりと焼きあげてひれ酒をつくるけれど
その場で飲んでしまうので日持ちさせる心配は不要です。
鰭の成分が清酒にダメージを与えないための方策を考えなくてはならない。
鰭の乾燥方法、焼き方、保存方法、使用方法等について、販売商品として根本から
見直す必要に迫られたのです。

それから試行錯誤するもなかなか難しく、あきらめかけた頃。
異業種交流会でのある社長さんとの出会いにより、一気に実現化へ向かっていったのです。
人とのご縁は大切だとつくづく思います。さて試作品の味わいは「なかなか良し」と評価をいただく。後は、品質保持期間が問題です。
待つこと半年・・・「問題なし」。一年後の結果を楽しみに待ちます。
残りの半年間に、瓶やパッケージのデザインに取り掛かりはじめました。

料亭では有田焼の白磁の器に入れて提供します。しかも、約一合弱です。
本場の雰囲気を出すためには、この白磁に似た瓶で一合サイズ。ワンカップ形状のものを
探し始めたのです。

瓶に直接描く図柄を検討。かわいい河豚であることは絶対条件でした。
仲の良いふぐのデザインを考案し。採用に至りました。
一年後の品質チェックを終え「問題なし」!ようやく、市場への投入を決定したのでした。

以来、下関の本物のひれ酒が飲めるとして多くの方々にご愛飲いただいております。

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